ベランダに洗濯物を干して部屋に戻ると、祖母がいました。
「文旦、届いた?」と、祖母。
「ううん、まだ」と、私は返事しました。
そして、祖母がずいぶん前に亡くなったことを思い出しました。
…こんな時、どうすればいいんだろう?
…とりあえず、祖母にスリッパを出さないと…。
祖母は小窓の前に立っていました。
…小窓?
あぁ。
ここ、今、私が住んでいる部屋じゃない…。
そこで、目が覚めました。
鮮明な夢が何かの予兆のような気もして、その日は少し緊張して過ごしましたが、何事もなく、普通の1日でした。
ちょうど、文旦が出回る季節でした。
毎年2月、祖母は文旦を一箱、贈ってくれていました。
「自分用にも一箱買っているの」と、言っていました。
美味しいけれど、大きくて、皮が少し剥きにくい文旦。
祖母は文旦の産地の出身ではなかったので、なんとなく不思議に思っていました。
そういえば、「文旦の日」が、あったっけ。
もしかしたら、夢を見た日が、その日かな?
スマホで検索すると、2月13日が「土佐文旦の日」でした。
でも、夢を見た日は、2月20日。
暖かい日でした。
そのせいか、室内に置いていたジャガイモの種芋の芽がずいぶん伸びて、芋がシワシワに。
あと数日、置いておくはずだったのに、焦って夕方に植えてしまいました。
夜は北風が強く、少し後悔。
そんな1日でした。