※この記事は、「夫の網膜剥離の体験記(1)飛蚊症だと思ってた・緊急手術が必要と言われて」の続きです。
※お見舞いのコメントをいただき、ありがとうございました。おかげ様で、順調に回復しています。
大学病院で更に意外な病名が…
週明けに、紹介された大学病院へ。
診察の結果、夫は翌日入院、翌々日に手術、入院期間は5泊6日前後の予定ということになりました。
手術は、まず白内障の手術(水晶体を除去して人工の眼内レンズを挿入)、続いて網膜剥離の硝子体手術(萎縮して網膜を引っ張っている硝子体を切り離し、吸引して取り除く)を行うと言われました。
白内障のことは、近くの眼科では聞いていなかったし、これまで眼科健診で指摘されたこともなかったので動揺しました。
これは、硝子体手術後は白内障が進行しやすいので、50歳以上の患者の場合、白内障の手術を同時に行うことが多いからみたいでした。
また、白内障で水晶体が濁っていると、硝子体の手術がしにくくなるためだそうです。
人工の眼内レンズは、生涯交換不要ということでした。
- 大学病院で更に意外な病名が…
- 硝子体手術
- 網膜剥離になった原因について
- 夫が右眼の異変に気がつくのが遅れた理由
- 手術後の痛みについて
- 手術後の“下向き生活”
- 目薬
- あってよかった入院グッズ
- 入院中の面会について
- 紹介された大学病院・先生はとても良かったです・唯一の懸念は…
- 退院・入院費用や保険金請求手続きについて
- 手術後の見え方について
硝子体手術
手術時間は、約1時間ほどでした。
まず、水晶体を取り出して人工の眼内レンズを挿入し、次に硝子体手術が行われました。
萎縮して網膜を引っ張っている硝子体を切り離し、吸引して取り除きます。
硝子体手術前の局所麻酔が一番痛いそうなのですが、夫はそれほどでもなかったようです。
局所麻酔なので、自分の眼の中が手術されている様子が見えるそうで、不思議な経験だったと言っていました。
手術中に先生から、網膜の厚みが薄いと伝えられたそうです。
網膜剥離になった原因について
網膜剥離になった原因については、いろいろな要因が重なったのではないかと説明されました。
- 加齢:加齢で、ゲル状だった硝子体に液化した部分ができ、網膜から浮き上がってしまうことがあるそうです(“後部硝子体剥離”)。この時、網膜と硝子体の間に癒着があると、引っ張られた網膜が裂けたり、剥離したりすることがあるそうです。
- 夫の網膜の厚みが薄い:癒着した部分があった場合、後部硝子体剥離が起きる時に、破けやすかったかも。
以下の2つは、「もしかしたら、原因の一つかも」ということで挙げられました。
- 左側を下にして寝る習慣:夫は、左向きで眠ることが多いです。網膜剥離は、中年以上では比較的短期間で病状が進行するそうです。網膜の大きめの裂け目が右眼の右上端辺りにあったのに、気づかずに左向きで寝たことで、より剥がれやすくなったかもしれません。
- ジムでの筋トレ:今春からジムに通っていました。年齢相応のメニューをトレーナーさんに組んでもらっていたはずなのですが…。夫は、両眼とも眼底出血していて、糖尿病もないのにと不思議がられました。筋トレで息むことが、もしかしたら、眼に影響があったかもしれないということでした。
コロナ感染の影響は?
夫は、網膜剥離の少し前に、コロナに感染しました。
コロナに感染したことの影響があったか訊いてみましたが、ないとのことでした。
夫が右眼の異変に気がつくのが遅れた理由
検査時に先生から、右眼をあまり使っていないようだと指摘されました。
夫は左右の視力差が大きく、悪い方の右眼の視力は0.05でした。
日頃は両眼で見ているので、左眼が補っていたようです。
左眼を閉じて、初めて視野に大きな異変が起きていることに気づいたみたいです。
手術後の痛みについて
手術後しばらくは、右眼から血の混じった水分が時々流れ出てきました。
枕元にティッシュを置いておいた方が良いです。
麻酔が切れた後は、瞼の辺りのチクチクした痛みと、眼の奥の方の鈍痛が、数日続いたそうです。
手術後の“下向き生活”
- 手術で、硝子体内にガスを注入されます。顔を下に向けると、眼内で浮いているガスが網膜に当たるため、その押さえる力で網膜を元の位置に戻すのだそうです。
- 食事直後以外は、眠る時も、できるだけ下向き。
- 期間は3〜4日程度。
-
仕方がないことですが、眠るのは結構辛かったようです。
目薬
手術前は1種類、手術後は3種類の目薬を処方されました。
1日4回点眼(朝、昼、夕、就寝前)。
1種類点眼するごとに5分程度間隔をあけるので、けっこう時間がかかります。
3種類の方は、退院後も継続でした。
あってよかった入院グッズ
病院から渡された入院グッズリストのもの以外で便利だったのは、
入院した病院には、病棟内にウォーターサーバーがありませんでした。
食事の時に、器に入ったお茶と汁物が配膳されるのですが、夏場だし足りませんでした。
夫は手術後2時間以外は歩行制限がなかったので、病棟内の自販機やコンビニに飲料水を買いに行っていました。
休憩室だとWi-Fiが使えるので、病室から出る時には、サコッシュに財布とスマホ、メモ帳などを入れて持ち歩いていました。
リンスインシャンプー
手術後2日目から自分で洗髪OKなのですが、手術した眼に水滴を入れてはいけないし、入浴の時間制限(着替えも含めて30分以内)もあったので、短時間で洗髪するのに良かったです。
髪の水滴をすぐに取らないといけないので、バスタオルよりフェイスタオルの方が使いやすかったみたいです。
大小のポリ袋やエコバッグ
洗濯物を分けたり、購入した物を病室に持ち帰る時用に。
入院中の面会について
感染症対策ということで、面会時間は30分間でした(入退院日と手術日は、大目に見てもらえました)。
紹介された大学病院・先生はとても良かったです・唯一の懸念は…
紹介された先生は、とても良い先生でした。
病院も最新設備が整っていて、ここで手術できて良かったなと思いました。
唯一の懸念は、差額ベッド料。
一般用が無料〜4万円と、幅がありました。
一応希望は出せたものの、もし空いてなければ、5泊で最大20万円…。
幸い、1日だけ7千円弱、後は無料の部屋になりました。
※患者が希望していない場合の差額ベッド代の支払いについては諸説あるのですが、複雑なので今回は割愛します。
退院・入院費用や保険金請求手続きについて
手術後、順調に回復し、予定通り5泊6日で退院しました。
入院費用
入院費は、総額で約15万円でした。
- 差額ベッド料と病院食費込みです。
- 高額療養費減免制度適用後の値です(この病院が、オンライン資格確認システム導入済みだったため)。
保険金請求手続きについて
退院前に、夫が加入していた医療保険会社に、保険金請求に必要な書類について問い合わせました。
診断書が必要なら、退院前に依頼しておいた方が良いかもと思いました。
加入していたものは、入院費の領収書と明細書で良いということでした。
手術後の見え方について
手術後は、退院までは眼帯装着でした。
診察の時だけ眼帯を外して右眼で見るのですが、「プールの底から見るような感じ」だったそうです。
これは、硝子体に注入したガスの影響だそうで、徐々にガスが抜けると見え方も変わっていくようです。
つづく(次回は、手術後の見え方についてです↓)
長くなりましたが、ご覧いただき、ありがとうございました。
どうぞお体を大切になさってください。